ちょっと風に吹かれてみよう
久しぶりの小さな旅
雨があがってどんより曇り空
ひとりで歩く 川のほとり
向こうから年配のご夫婦が
肩を寄せあって歩いてくる
心がほっとする風景
あぁ
また少し 急いじゃったなぁ…
ちょっと風に吹かれてみよう
わたしのペースを取り戻そう
好きな道を選んで
好きな道をゆっくり歩く
空を見ながら
花に揺れながら
ちょっと風に吹かれてみよう
不思議ね
走って走って
誰かを抜いて
景色も見ずに
脇目もふらずに
がむしゃらに頑張っている時よりも
なんにもしないで
ゆっくり歩いている時の方が
いろんなものが手に入る
きっと
生まれた時が幸せのゴール
走らなくても
あせらなくても大丈夫
もう
ゴールに着いているのだから
わかっているのに
時々急いじゃう
どこにも 着かなくていいのに
どこかへ向かおうとしてしまう
そして
ぎくしゃくして
動けなくなるのは
どこに行くの?
もう着いてるのに
そんな神様からのサイン
ちょっと風に吹かれて
ちょっと心の深呼吸をしたら
また
柔らかく微笑んでいるわたしを
見つけた
いま
ここ
に生きている