海 を 見ていた午後 を口ずさみながら
あなたを思い出す
この店に来るたび
海を見ていた午後を口ずさみながら
海を 見ている
もう風が冷たい 苫小牧
波が高い
寄せては返す
ひとつも同じ波はこない
止まることもない
消えることもない
鴎も海を見ている
わたしも海を見ている
おんなじ
かけがえのない 命
止まることもない
きっと
消えることもない
もっと強くなりたい
もっと柔らかく生きたい
反対のように見える願いだけれど
どちらもきっと必要なの
寄せては返す波のように
でも
もう強くならなくてもいい
柔らかく生きなくてもいい
このまんまでも
変わっても
なんでもいい
わたしは大丈夫
こうして海を見ている
ゆうみんを聞いて
せつなくなっていた
あの頃と同じように
あの頃夢見ていた私とは
まるで違うけれど
夢見ていた私より
私らしく生きてきた
あのとき目の前で
思いきり泣けたら
今頃ふたりここで海を見ていたはず…
ゆうみんの歌詞みたいに
振り返る時間は終わって
過ぎたあの日のあのひとより
今
そばにいてくれるひとを
想いながら
歩きだす
海を見ていた午後を口ずさみながら
海を
見ている
夏が 行く