道に咲く花を 愛でるとき

  

あ

咲いてるね

気がつくのは

心が柔らかいとき

急いで走る地下鉄までの道

道に咲く花も

拡がる空も

吹いてくる柔らかな風も

なにもかも

振り払って

何かになりたかった

そんなに頑張って   どこへ行くの？

ゆっくり 歩こうよ

遅れたっていいじゃない

怒られたら謝ろう

私の代わりはいくらでもいる

でも

私は世界に一人しかいない

ピキピキ音をたてて

心が壊れる前に

季節の変わり目に

命が沈んでしまう前に

遅れたっていいじゃない

どうせ

ゴールはみんな空へと還る 

わたしらしく

あなたらしく

軽い足取りで

明日へ歩こう

明日へ 生きよう

道に咲く花を

愛でながら