そんなに何もかもなくていい
この島も4度目
青空
蝉が鳴くホテルの庭
どこまでも透明な 海
ただいま
そんな気持ちで始まった旅
毎日 出かけた
毎日 美味しいご飯を食べた
お金も持たずに
南の島で過ごすわたし
必要なものは
すべて空から降ってくるような旅
こんな自分になるなんて
10年前は思いもしなかった
けれど
そんなに何もかもなくたって
わたしは大丈夫だったんだ
お天気は
晴れてもいい
雨でもいい
おなかが空いたら
素敵なレストランでもいい
安い安い食堂でもいい
あちこち出かけてもいいし
ゆっくり海を眺めてもいい
何もかもを手にしてみたら
全部
そんなにいらなかった事に気がつく
大切
なのは
ただ
隣にあなたがいること
いつも
あなたが振り向いて笑ってくれること
帰ってきたら 秋の中を
あなたと
手を繋いで 歩こう