あやしい彼女
多部未華子ちゃんの映画を見てきた
ほのぼの映画だと思っていたら
ぼろぼろ泣いてしまった
50代のわたしだからわかる
切なさや優しさが詰まっていた
そうなんだ
若い時にはわからなかった
跳び跳ねて
走って
歌いまくり
踊った
今もまだまだできない訳じゃないけれど
無理してたり
頑張ってたり
気合い入れてたりしないと
なかなか
若い時みたいにはいかないよね
毎日遊んでいたあの頃
毎日遊んでいる今
変わらないように見えて
全然ちがう
心も からだも
ずーっとずーっと
頑張ってきたんだもん
でもね
追われるように生きていた
あの頃とは違って
時間と一緒に流れてる気がする
二十歳のわたしは
川の流れより先に先に泳ごうとしてたけど
五十代のわたしは
川の流れに身をまかせて
行きたい場所に着いている
どちらも
目的地にちゃんと 着くんだ
宇宙は
若いひとにだけ
優しいわけじゃないから
どんなに美しいひとでも
どんなに逞しいひとでも
必ず到着する場所は一緒
みぃんな いつか 何処かへ還る
その場所へ還るまで
何回もやり直しできれば楽だけど
やり直し出来ないからこそ
自分を許して
誰かを許して
いっぱい愛して
いっぱい信じて
いま を 味わいながら
同じ毎日でも
きらきらしながら生きていけるんだろうな
歩いていけるんだろうな
立ち止まったり
休んだり
ひっくり返ったり しながらも ね
生まれてきた瞬間から始まる還り道
若さを一枚一枚脱ぎ捨ててるのに
だんだん軽やかになっていく
わたしに 出会える
軽やかに
軽やかに