ばいばい 春休み
長かった春休みが終わっていく
まだ夜はストーブが必要だけど
確かに春は始まっていて
新しいスケジュールがポストに届けられた
ぐん と仕事を減らした
明日の約束なんてなんにもないまま
生きたくて
いま わたしが 手放せるものは
手放した
握りしめていた拳を開いたら
むかし大切にしていたものが
はらはらとこぼれ落ちた
ありがとう
さようなら
ありがとう
さようなら
繰り返しながら
振り返らない
長かった春休みが終わっていく
柔らかい景色のなかで
また
一日一日を
丁寧に紡いでいこう
忙しくて見えなかったものを
ちゃんと
心に 映しながら