いちばん悲しいこと

あなたがいなくなったなら

わたしは
どんなに悲しいでしょう

空を見ては
あなたを想い
風を感じては
あなたを想い

あなたと歩いた風景を
ひとつ
ひとつ
訪ねては

あなたが隣にいないことを
じっ と受け止めて
泣くでしょう

でも

それより

わたしがいなくなったなら

あなたは
どんなに悲しいでしょう

空を見ては
わたしを想い
風を感じては
わたしを想い

わたしと歩いた風景を
ひとつ
ひとつ
訪ねては

わたしが隣にいないことを
じっ と受け止めて
泣くでしょう

あなたの横で笑ってた
わたしが
いなくなる

あなたの横で
ふくれてたわたしが
いなくなる

あなたの横で
眠ってたわたしが
いなくなる

その瞬間の
あなたの寂しさ
せつなさを思うことは

わたしの
いちばん悲しいこと

だから

わたしは元気でいます

あなたが
当たり前だと信じるように

空気みたいに
気づかないように

あなたのそばに

わたしはいます

明日も

あさっても

もう そばにいなくても平気だよ

あなたがわたしに言う
その日まで

風になっても

光になっても