まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

聞いてる?

 

紅葉にはまだ早いかな

と思ったけれど

 

あまりに疲れていて

自然の中で思いきり深呼吸したくなった

 

やらなきゃいけないこと

やらなきゃいけないこと

やらなきゃいけないこと

せかされて焦らされるけれど

他の誰かでも出来ることを押しつけないで

わたしには

わたしにしか出来ないことがあるの

 

 

そんな想いで体中がいっぱい

 

 

あなたが運転する車の助手席で

ポツンポツンと愚痴ったけれど

なんにも答えない

黙ってハンドルをきってるだけ

 

 

聞いてる?

 

 

 

トンネルを抜けて

 

トンネルを抜けて

 

何個目のトンネルを抜けたでしょう

 

 

目の前に

 

 

ぱあーっと紅葉が拡がった

 

 

緑の中に

黄色

茶色

真っ赤

 

 

きれいだね

 

 

あなたが言う

 

 

 

きれいだね

 

 

わたしが言う

 

 

 

そして

 

車から降りて

 

二人で紅葉を見つめた

 

黙って紅葉を見つめた

 

 

 

 

 

 

そうかぁ

 

 

心に何かを染み込ませる時

 

ひとは黙ってしまう

 

言葉に出来なくなる

 

 

 

わたしの話になんにも答えなかったのは

 

わたしの話を

ちゃんと聞いてくれてたのね

 

 

 

寒い…

わたしの言葉で車に戻った

 

車の中はあたたかくて

あなたの笑顔もあたたかかった

 

もう

 

大丈夫

 

 

 

聞いてくれるひとがいる

 

 

それだけでもう大丈夫

 

 

 

黄色

茶色

真っ赤

 

 

わたしはどの色で咲くのかな

 

 

 

どこにいても

どんな場所でも

 

 

わたしらしく

 

歩いていこう

 

 

 


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