もう逢えない あの子へ
昨日 夢を 見ました
夢の中で
あの子と息子が笑っていた
何がそんなにおかしいのかしら
ケラケラケラケラ
声を出して笑っていた
あれ?
あんた達 別れたんじゃなかったっけ?
わたしが聞くと
あの子微笑んで
別れましたけど
でも
こうして逢ってるんだよねー
そう言って息子の顔を見つめてる
息子が恥ずかしそうに頷いたところで
目が
覚めた
あぁ
久しぶりに見た
あの子の顔
去年まで週に一度は遊びに来ていた子
息子の部屋からは
いつもいつも二人の笑い声が
聞こえていたっけ
息子が会社を辞めて引きこもった時も
愛犬がお空に帰った時も
あの子はずっと息子のそばにいてくれた
わたしの他に
息子を愛してる人がいる
わたしの他に
息子をいたわってくれる人がいる
それがどんなに心強かったかしら
1月になったばかりの寒い夜
あの子いつものように
こんにちは
と言って遊びに来てくれた
それが
最後だった
その時
別れ話しに来たことを
息子から後で聞いた
息子の部屋からは
あの子が置いていたこまごましたものが
ぜんぶ
きれいに
なくなっていた
おかしいわね
週に一度は顔を見ていて
おみやげを渡したり
誕生日プレゼントもらったり
なんとなく
すっかり仲良くなったつもりでいたけど
息子と別れたら
わたし
あの子の連絡先も知らない
電話番号も
アドレスも
なんにも知らない
だから
多分
もう二度と逢えないの
逢えないから
えりちゃん
ありがとう
三年もわたしの息子を
支えてくれてありがとう
二人の未来は別々になっても
わたしはあなたを忘れない
いつまでも
その
少女のような笑顔のままで
幸せになってね
もしかしたら
わたしの娘になっていたかもしれない
もう二度と
逢えない
あの子へ
届きますように…
寂しいなぁ