まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

幸せを見つける方法

 

 

 

わたしがまだ二十歳のとき

 

朝から夜まで一日働いていても

ぐっすり眠って

また朝から夜まで働ける

そんな元気な女の子でした

 

 

でも

その時わたしは

幸せではありませんでした

 

わたしはもっと

幸せになりたいと思いました

 

そうだ

大好きな仕事で

お金をいっぱい稼げるわたしになろう

 

 

 

 

そして

 

わたしは二十五歳になりました

 

 

わたしの願いは叶いました

 

大好きな仕事が毎日出来て

お金も稼げるわたしになりました

 

 

でも

そうなっても

わたしは幸せではありませんでした

 

わたしは

もっと幸せになりたいと思いました

 

 

そうだ

愛する人を見つけよう

 

 

 

そして

 

わたしは三十歳になりました

 

わたしの願いは叶いました

 

愛する人に愛されて

わたしは妻になり母になりました

 

でも

そうなっても

わたしは幸せではありませんでした

 

わたしは

もっと幸せになりたいと思いました

 

 

そうだ

 

子育てしながらキャリアを積もう

 

 

 

 

そして

 

わたしは四十歳になりました

 

わたしの願いは叶いました

 

子育てしながら

仕事に復帰して

毎日忙しく働きました

 

 

でも

そうなっても

わたしは幸せではありませんでした

 

わたしは

もっと幸せになりたいと思いました

 

 

そうだ

 

若い時みたいに元気になろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしは五十歳になりました

 

 

 

 

 

わたしの願いは叶いません

 

 

 

 

だって

 

 

もう若くはないのです

 

 

 

もう二十歳のわたしには戻れないのです

 

 

 

 戻れないのです…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わたしは五十五歳になりました

 

 

 

 

若さも仕事もお金も家族も

 

わたしの手から少しずつ

こぼれ落ちていきました

 

 

わたしは年をとり

愛する人と別れて

仕事はだんだん少なくなり

お金も若い時より稼げなくなりました

 

 

 

 

 

 

 

そして

 

 

 

わたしはいま

 

 

 

 

幸せです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝起きて

感謝します

 

今日も一日始まること

淹れたての珈琲が美味しいこと

青空が拡がっていること

わたしの足で早くはなくても

ちゃんと歩けること

 

夜眠る前に

感謝します

 

今日も良い一日だったこと

冷たいビールが美味しかったこと

夜空の星に祈りを捧げられること

静かな夜に

あたたかいお布団で眠れること

 

 

 

 

 

 

幸せは

なんでもない

小さな小さな繰り返しを

 

飴玉を口の中で転がすように

ゆっくりゆっくり味わえばいい

 

 

遠くにあるのは

 

本当の幸せではありません

 

 

いま

 

自分が手にとれるもの

 

 

そこに

 

 

幸せが

 

 

あるのです

 

 


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手を伸ばすより

 

 

手を当てて

 

 

胸の鼓動を

 

 

感じよう