まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

ひとり になる日

 

 

つかまらないタクシーを

やっとひろって

真夜中に家に帰ったらだあれもいない

 

 

息子が出かけたのは

だいぶ前なんだろう

すぐにオーバーを脱げないくらい

部屋が冷えきっている

 

 

ストーブをつけて

その前にちんまり座り込む

 

 

そんなに飲んでいないのにだるいのは

少し疲れているのかな

 

 

 

去年まで冬はいつも暖かかった

 

息子は家にずっといたし

愛犬のためにストーブはつけっぱなし

 

わたしは旅に出たり遅く帰ったり

バタバタ忙しいけれど

いつ帰っても息子と愛犬が

当たり前にそこにいた

 

 

 

息子がやっと仕事を見つけた

 

愛犬がわたしの腕の中で死んだ

 

ずっと続けてきた自分を大切にする事が

自然に出来るようになった

 

そして  この冬

 

 

今まで重苦しく心に突き刺さっていた

小さなカケラ達が

キラキラとわたしの希望に変わり始めた 

 

 

 

あぁ

そうだったんだ

 

ここにたどり着くために

 

あんなに苦しんできたんだ

 

 

 

 

ひとは幸せになるために

ひた向きに生きていく

 

でも

その幸せはそれぞれ違っていて

 

自分の幸せの形を見つけるまで

 

 

立ち止まったり

うずくまったり

 

そしてまた歩き出す

 

 

 

 

こんなに長くかかったけれど

わたしはちゃあんと

わたしの幸せを見つけた

 

 

どこかから来るのではなく

誰かにもらうわけでもなく

 

 

わたしの中から  生まれる 幸せ…

 

 

 

 

 

愛犬はもういない

息子も来年 家を出ていく

 

 

毎日こうしてひとりで

ストーブの前に座る日が来るんだろう

 

 

寂しくないって嘘になるけど

 

 

 

 

 

ひとりになる日

 

 

 

 

きっと

 

わたしは

 

大丈夫

 

 

 
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雪の中でも

 

わたしの命は

 

 

春が来る日を  知っている