綺麗な朝
見たこともない街だった
緑の丘
白い道
子供達が笑いながら走り回り
丘の上にはチャペルがあった
喉がかわいて
お店に入ると
キウイ色の可愛いジュースが置いてある
中には輪切りのキウイが浮かんでる
これ
美味しいよ
振り返ると大好きな友達がいた
じゃあそれにしなよ
そう言ったのはあなただった
あなたもいて
友達もいて
わたしはすごく幸せだった
キウイのジュースは
子供の頃にどこかで飲んだような
甘酸っぱい味がした
ふと気がつくと
若いときから仕事でお世話になった
あの人もいた
ニコニコ微笑んでる
じゃあみんなで飲もう!
あなたがビールやソーセージや
お店の中のものをたくさん抱えて
お金をいっぱい払ってる
友達は小さい男の子を連れてきた
あれ?
彼女の息子はもう大きいはずなのに
時間が違うのかな
世界が違うのかな
わたしは不思議な気持ちで
みんなを見つめた
楽しそうなあなた
楽しそうな友達と男の子
楽しそうな…あのひと
そこで
目が覚めた
あぁ
綺麗な夢を見た
あぁ
幸せな夢だった
そうして
気がついた
あのひと
亡くなったんだよね
あなたも元気で
友達も元気で
わたしも元気で
生きているけど
あのひと
お空に還ってもう何ヵ月になるだろう
気になって
去年のスケジュールをめくると
あのひとと最後にお仕事してから
ちょうど
一年がたっていた
綺麗な 朝
今年初めて 雪が積もった 朝
懐かしくて
寂しい
朝