まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

せつない 風景



わたしは とても切なくなる

電車に乗ってきた親子連れ

小さな子供の隣で
お母さんがスマホをいじり

子供がぼんやりしてるのを見ると

わたしは とても切なくなる



わたしは とても切なくなる

お休みの日 いいお天気で
まっ白なシーツをお洗濯して
パリッと干した

風にたなびくシーツの向こうに
青い青い空がどこまでも拡がっている


わたしは とても切なくなる



わたしは とても切なくなる


ただいま

ドアを開けて家に帰っても

だあれも返事をしなくって

部屋に入ると年老いた愛犬が
ソファーですやすや眠ってる

そうっ   と頭を撫でると
目をあけてパタパタゆっくり尻尾を振る


わたしは とても切なくなる




わたしは とても切なくなる

楽しいドライブが終わり

なんにも言葉も交わさずに
寂しくなる気持ちを味わいながら

わたしの家に着いてしまった帰り道

そっと助手席のドアをあけて
無理に笑顔を作って手を振るとき


わたしは とても切なくなる




夕暮れの街
ひとつひとつ 灯りがともる
帰る家はあるのに
帰りたい場所をいつも探してる



杖をついて
ゆっくり歩くおじいさんを
スーツを着たサラリーマンが
邪魔くさそうに追い越していく



ポトン と一枚落ちた薔薇の花びら

ソーダの泡

去っていく船

赤いパンプス

誰もいなくなった教室

鴎の声

ゆうみん

小雨に濡れる街



そして




あなたの後ろ姿





わたしは とても   切なくなる




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切なくて


だから


もっと


大切になる