まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

初めて恋した日に逢いに行く



初めて恋した14歳の春

そのひとが好きで好きで
テレビにかじりついた

そのひとの出ている本はすべて買って
切り抜いてノートに貼って
ちょっとポエムなんて書いたりして
ときめいていたわたし

笑っちゃう
でも健気できゅんとする


そのひとの悪口を友達に言われて
大喧嘩した

そのひとのレコード買うために
アルバイトも始めた

そのひとに会いたくて
アイドルになるオーディションも受けた


落ちたけど…



あれから何十回 春を迎えた?



いつの間にか
そのひとはテレビに出なくなり
本にも載らなくなった

誰が忘れても
わたしだけは忘れない‼と決めていたのに


わたし

恋をした

そのひとのレコード買うために始めた
アルバイト先の先輩にね


振られたけど…



そのあとも

何回も恋をして

さよならして

大人になった


たまにテレビにチラッと
そのひとが出ると
キャーキャー言ったけれど

すぐに普通の毎日に戻り

そのひとの事は忘れてしまう




でも


3月に


そのひとが出るコンサートが
あるって聞いて


行こう‼


と思った



いろんな人が出るコンサートだから

そのひとは
一曲くらいしか歌わないかもしれない


でも


行こう


飛行機に乗ってホテルを予約して

南の島へ行こう行こう


そのひとに逢いに


初めて恋したひとに逢いに




それを決めた日から

毎日がキラキラしてる



14歳には戻れなくても

14歳の延長にわたしはいて

あのときめきは
わたしの中に残っているから



初めて恋した日に


逢いに行く




f:id:iitan1115:20160204101354j:image





あの日


わたしは



少女でした