バスを待つ 道
まだ5時なのに すっかり 宵闇
バスを待つ道
人通りもない
バスはなかなか来ない
かじかむ指先
吐く息も 真っ白
タクシーに乗ろうかと
行き過ぎた空車を見つめる
次にタクシーが来たら乗ろう
そう決めたら なんで?
タクシーは全然来ない
ひとりっきり
ひとりっきり
なんだか こんな風に生きてきた
待っている人は来なくて
あきらめようと歩き出したら
他の誰かはとっくに通り過ぎている
気がつくと いつも ひとり
いつも
寂しかった…
だけど もう 疑わないの
今までのわたしじゃないの
必ず来る って信じてる
自分の吐く息で自分の手を暖めながら
必ず来るって
あ
遠くにバスの灯りが見える
ほら
来るでしょ
信じていたから
信じて待っていたから
バスを待つ道
わたしが希望を待ち続けた道
いつか来る
春を
待つ 道