まるで少女みたいに恋をする

毎日は優しい奇跡で溢れてる 一緒に奇跡を見つけませんか

疲れた夜が 明けるとき



疲れた夜
ちょっとふくれながら
久しぶりに会う友達のお誕生会に
のろのろ出かける仕度


断りたかったけど
断りきれなくて

何回もくる
早くおいで催促のメールにうんざり

こうやってメール返してる
時間の分
早く行けるんだよー

なんて
イヤミなメールを返信してしまう



あぁぁ


こんなとき
ほんとー に 全部イヤになる


それでも
どうにか身支度あと少しで
タクシーを呼んだら
時間がかかる、と言われて

途中で切れたので

もう一度電話して


切られました…と告げると

混んでるんで回線回してたら
切れたんですよーみたいな事を
強い口調で言われた

しかも
頼んだタクシーは10秒で到着
まだ用意できていない私は
運転手さんを待たせてしまい
かなりの不機嫌


なぁに?


悪いのは私?



混んでる、って言って
電話切って
すぐに来て
仏頂面の運転手




外は雨

真夜中のタクシー


いつもなら
お布団にくるまる時間


疲れた体
まぶたが重い
忙しかった一日が
ズッシリ心まで響いてくる



帰りたい


飲みたくもないし


お喋りも苦痛


行ったらすぐ帰ろう


お誕生日プレゼント
渡して帰ろう


重たい足取りで
みんなが待つお店のドアを開けた




うわーきたきた!!
待ってたよー

みんなの明るい声

忙しかったのにありがとう
もうケーキのロウソクは
消しちゃッたけど
もう一回乾杯しよう!!

パタパタ動きまわるみんな

少し酔った頬が赤くて
笑顔があったかい







なんだか




泣きたくなった






ごめんね

来るのイヤなんて思って


ごめんね

メールがうるさいなんて思って


わたしのお誕生日じゃなくて
わたしがいてもいなくても
盛り上がるお誕生会のはずなのに

みんな
こんなにこんなに待っててくれた


ごめんね
ごめんね



乾杯して
彼女にプレゼントを渡すと

嬉しい嬉しい♪と
何度も言ってくれて
みんなが
わたしのプレゼントが似合うって喜んでくれて


さっきまでのどんよりした気持ちが嘘みたい



わたし


今日


大切なものを思い出したよ


忙しいうちに
見えなくなっていた


当たり前にいるはずの友達は
当たり前じゃないんだ


お誕生日をお祝いするために集まったこの仲間は

私より忙しいひとも
明日仕事のひともいて

それでも彼女のために集まり
そして
誰一人欠けてもダメなんだ


嫌われても
ワガママだと言われても
自分の気持ちを大切にしようと決めていたけど


自分の気持ち主役だけでは
わからないことが
いっぱいあるのね




ひとりでお布団にくるまってるだけじゃ
なくならない疲れが

癒されていく…







お誕生日おめでとう


あなたが生まれて

私と出会ってくれて


この仲間の中にいれてくれて


ありがとう



素敵な一年を


また
あなたの人生の大切なシーンのどこかに

わたしの笑顔を

おいてください






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ひとは ひとの中で


優しさに 気がついていく