海の見える街 うざうざ日記 8
毎月
一回か二回
海の見える街に泊まります
JRに乗って
コトコト揺られて
海の見える街へ
向かいます
とても近いのに
旅人の 自分
そこには
わたしを知ってるひとはいなくて
どんな私かを
知ってるひとは
誰もいなくて
旅先だから
友達をつくる必要もない
ただ
歩いて
ゆっくりして
眠る
そんな時間が
どんなに
自分らしいかしら
喋ることも
笑うことも
頷くことも
しなくていい
わたしの時間
不機嫌でも
ご機嫌でも
海はいつも
そのまんま
晴れた日は煌めく
雨の日は重く佇む
どんな海も
わたしは好き
そんなふうに
自分も
晴れても
曇っても
雨でも
きっと
いいんだ
晴れだけじゃなくていいんだ
どんな私でも
ここに いる
その瞬間を
受けとること
昨日は終わった
明日はまだ来ない
だから
今
海を見つめて
浮かんでくる想いを
波にのせて
うつ向いていた顔をあげたら
歩きだそう
いつもの街が
待っている